2009年 6月 11日
切干大根と生揚げの煮物

一人住まいの母の家に行くと、なにやら「カタカタカタ・・・」かなり大きい音が
していた。耳が遠くなった母にも聞こえるくらいの音。
「ああ よかった!!あんたが来てくれて! 困っちゃったよ・・・」
冷凍庫の裏の方から聞こえてくるので、冷凍庫の一段目を引き出し、たくさんの
食べ物というか~~化石のようなものを取り出した。
すると音がピタッと止まった。
入れ過ぎということにようやく気付いたらしく、みんな捨ててと言う。
既成の冷凍食品ではなく、すべて母が下ゆでしたりして 手を加えて保存した野菜
などだ。上に上に入れるものだから、下にいくほど古くなる。これが一つ目の間違い。
のちのち使うために冷凍するのではなく、冷凍するのが楽しそうだった。
間違い二つ目。
数年前から母は、リスがどんぐりを保存しておくように、まるで本能で食べ物を保存
しているようだった。冷蔵庫も戸棚も食べ物だらけ~賞味期限切れのオンパレード。
最初のころは、そっと捨てたり 腐ったものを見せてから捨てたりした。
リス化した母の姿を見るのが、腹立たしく 悲しかった時が過ぎ、今では 仕方がない
なあと冷静に眺めていられるようになった。
この日捨てた冷凍品 ゴミ袋ふたつ。
ついでに大きな冷蔵庫ふたつに卵が何個あるか数えてみた。
私「お母さん 冷蔵庫にある卵数えてみたよ! 何個あったでしょうか?」
母「わからない・・・何個あった?」
私「125個もあったよ! 」
母「へえ~~そんなに?!」
私「卵を使って商売でも 始めるの?」
母「そうだねぇ~商売でもやるか!あはは 」
貧しい時代を生きてきた母にとって、豊富な食べ物は精神安定剤のようなものらしい。
ちなみに卵はそのままにしてきた。